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自然素材の家の費用

自然素材の家を建てる際のおおよその費用(上物価格、坪単価等)

本体工事費用

自然素材の家の、建物価格の坪単価は「65万円」程度※1。ローコスト住宅だと坪単価30~50万円で建てられることもありますが、新築住宅全体で見ると相場程度で建てられると考えられます。

自然素材に対応している工務店・ハウスメーカーは、標準仕様として材料を豊富に用意することで出来るだけコストを抑えているため、特別高額な建築費がかかるわけではありません。ただし、同じ間取り・設備で建材だけ自然素材を導入すれば、自然素材の家のほうが高額になります。

材料費自体は使用できる物質が限られていたり、他の建材と比べると希少価値の高い材料であったりするため、ローコスト住宅に比べると費用がかかるでしょう。標準仕様の内容や使用する材料の工夫、間取りの取り方などによって費用を抑えられる部分なので、こだわりたいポイントと予算感を明確にして相談してみてください。

※1 参考:SUUMO https://suumo.jp/chumon/tn_tokyo/K31/?suit=STcr20181206004
平均的な延べ床面積(120m2以上、130m2未満)※2の東京都の建築事例の中で、自然素材・無垢素材を使用、本体価格の明記があった53例から算出。

※2 参考元:住宅金融支援機構 2020年度 フラット35利用者調査[pdf](https://www.jhf.go.jp/files/400357456.pdf)
住宅金融支援機構「2020年度 フラット35利用者調査」の注文住宅の床面積 全国平均124.4m2より判断。

付帯工事費用

注文住宅を建てる際には本体工事費用の他にも、付帯工事が発生します。総費用の15~20%※3が相場。駐車場や塀といった外構工事、水道管やガス菅の引き込み工事、カーテンレールやエアコンの取付工事などが付帯工事にあたります。

外構部分や家電の取付を自分で対応したり、庭はあまり手を加えない、といった選択をすることで費用を抑えられる部分です。予算とのバランスを見ながら、どれだけの工事を依頼するかを考えましょう。

※3 参考:LIFULL HOME’S(https://www.homes.co.jp/cont/iezukuri/iezukuri_00862/)

諸費用

本体工事、付帯工事の他にも土地の登記にかかる手数料や、契約書の印紙代といった諸費用がかかります。相場は総費用の5~7%程度※4。引っ越し代や家具・家電の購入費用なども入ります。

引っ越しの状況によってどれだけ費用が発生するかは変わりますが、手続きなどで必要になる費用なのでコストダウンが難しい部分です。

※4 参考:LIFULL HOME’S(https://www.homes.co.jp/cont/iezukuri/iezukuri_00862/)

可能な限り費用を下げる方法

できるだけ箱型の構造にする

素材にはこだわったまま、できるだけ費用を抑える方法として挙げられるのが「構造の工夫」です。家は、屋根が必要な面積や凸凹があるほど値段が高くなります。出来るだけ真四角な箱型の家のほうがお得です。

間取りが凸凹していたり、1階と2階の面積が違って1階部分にも屋根の取り付けが必要になっている家の場合、凸凹をなくした作りにできないか検討してみると良いでしょう。

内装材を統一する(既製品から選ぶ)

「部屋ごとに雰囲気を変えたい」と、部屋ごとに違った建具・壁材を使用している場合、工事の種類が増えて費用が高くなる可能性があります。できるだけ同じ内装材を使用することで、工事を一気に対応でき、コスト・工期のカットにつながりますよ。

オリジナルの内装材を使用する場合も、家具屋さんへの依頼や建具屋さんへの依頼が別途発生するケースがあり、費用が高くなりがちなのでコストを抑えたい場合は既製品から選ぶようにするのが良いでしょう。

建具の数を減らす

窓やドアの数を減らせば、建具が必要なくなるためその分、コストカットにつながります。特にクローゼットのドアは使用頻度が少ないこともあるので、思い切ってなくしてしまうのがおすすめです。

ドアや窓も、必要以上につけていないか確認しましょう。ドアをなくすことで、想像以上に開放的な空間がつくれるかもしれません。

費用の安い自然素材を使用する

自然素材と一口に言っても、さまざまな種類があり、それぞれ費用が異なります。高額な素材ほど機能が優れていることがほとんどですが、リーズナブルな素材でも十分心地良い暮らしに役立つ機能を備えていることも。

予算と相談しながらどこまで素材にこだわるかを考えて、実現可能な範囲の中で素材を選びましょう。

補助金、助成金制度も積極的に活用しよう

新築住宅を建てる際、使用できる補助金や助成金があるので確認しておきましょう。自然素材を使用した家は、長期優良住宅やエコな住宅の建設に繋がり、一般の住宅よりも要件にあてはまるケースが多くあります。

ZEH支援事業

太陽光発電システムを搭載するなどして、消費エネルギーと発電エネルギーがほぼ同であるZEHの取得、もしくは改修の際に利用できる補助金制度です。省エネ性能の高さによって、一戸あたり55万円~112万円を受け取れます。

参考:環境共創イニシアチブ(https://sii.or.jp/moe_zeh04/)

参考:環境共創イニシアチブ[pdf](https://sii.or.jp/moe_zeh04/uploads/zeh04_pamphlet1.pdf#page=3)

こどもみらい住宅支援事業

子育て世代や若者夫婦世帯が新築住宅を建てる際に利用できる補助制度で、省エネ性能の高い住宅に支給されます。補助額は対象住宅の省エネ性能によって、一戸60万~100万円。18歳未満の子どもがいる家庭が受給対象になるので、子育て中の方は要件を確認してみてください。

参考:国土交通省資料[pdf](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001447741.pdf)

参考:国土交通省(https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/new-house/?tab=1)

自然素材の家は建てた後も費用がかかる?

快適な居住空間、自然素材の機能を活かした家をキープするには、定期的な建材のお手入れが必要になります。しかし、お手入れが必要なのはどの素材を使用しても同じなので、自然素材だからといって必要なメンテナンスが多い訳ではありません。特別費用がかかることはないです。

ただし、素材によっては傷つきやすかったり、色味の変化や伸縮性があることで少し注意が必要な点もあります。使用して良いワックスの種類や、水ぶきが可能かどうかなどを施工業者に確認し、お手入れの際に注意するようにしましょう。

メンテナンスの手間や費用を省くための素材選び

基本的にはどの自然素材も、お手入れに手間や費用がかかるものではありません。しかし、よりメンテナンスが楽な素材を選ぶと住んだ後の不便がなくなります。

メンテナンスを減らす素材選びとしておすすめなのが、「無垢材」「珪藻土」「漆喰」などです。無垢材は水に濡らすことはNGですが、年に1度自然素材用のはちみつワックスなどをかけ、毎日簡単にほこりや汚れを掃除するだけできれいをキープできます。珪藻土は汚れても消しゴムで消せるためお手入れ簡単。ほこりは水分を含まないほうきやはたきを利用して落としましょう。漆喰も消しゴムで掃除可能で、水に濡らしたメラミンスポンジを使用してメンテナンスできます。

ローコストよりは高いけど、自然素材の家は相場価格で建てられる

建築会社にもよりますが、自然素材を標準仕様にしているような会社では、坪単価65万円程度での建築が可能。一般的な注文住宅とあまり変わらない相場です。

自然素材はお手入れも意外に簡単。漆喰の壁は一般的な壁よりも強度があるなど、長持ちする家が建てられるのが魅力です。ローコストに抑えたい人にとっては、少し費用がかかりますが、長期的に見るとリーズナブルに快適な生活が送れるでしょう。